オーバーダイレクションとは？

ヘアカットでセクショニングした髪を引き出すとき、頭の上から見て、通常地肌に直角に（放射状に）引き出しますが、オーバーダイレクションとは90度より後ろにもしくはより前に引き出してカットすることをいいます。

基本的には、後ろに引っ張ってオーバーダイレクションをかけることが多いです。そうすることにより、後ろの正面の髪が最も長く、前にいくに従って長くなり、前下りになります。

バリエーションは色々あり、それぞれのパネルを一つ前に引き出したパネルの位置まで引っ張ってきて切ったり、または全てのパネルを同じ位置に持ってきて切ったりするなどの方式があります。

オーバーダイレクションは水平に前後に引っ張ることを指しますが、逆に上下に角度をつけて引き出すことはリフティングと言います。

髪をカットする際には、一人ひとりちがう骨格を意識し、頭の形を綺麗に見せるようカットしていくことが大事ですが、リフティングが骨格の縦方向の出っ張りや丸みに応じてコントロールするものなのに対し、オーバーダイレクションは横方向の丸みに対応するためにコントロールします。

このように、骨格を見る際は平面的ではなく、縦方向、横方向の両方を意識する必要があります。