いのうえんち第73弾「絵の才能」その2：2023年1月6日｜ここもむのブログ

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投稿日：2023-01-06 18:00:25.0

いのうえんち第73弾「絵の才能」その2: ごめん！
ビックリして話飛んだね！
話しを戻そう。
マツコ・デラックスが言ってたんだけどね。
マツコも中学生の頃ジャズトランペッターに憧れて、吹奏楽部に入部して、マウスピースを早く吹けるようになった奴から好きな楽器を選んで良いと言われて、誰よりも早く吹ける様になったのに、体形を見られてかチューバを吹く事になり、嫌になって吹奏楽部を辞めたらしい。
もしかしたら世界的に有名なジャズトランペッターになってかもしれないのに！
って笑ってたけど。
そうだよね！可能性はゼロじゃないよね！
それはダメだよね！
そんな私もね、絵を描くのが夢でね。
小学生の時の卒業文集に将来の夢の所に漫画家って書いてた。
人から絵は上手だと褒められてたし、子供の頃は良く当時流行っていたキン肉マンやらアラレちゃんやらを単行本から書き写して、友達に見せては凄く上手だと言われてた。
そんなことをしていた4年生の時。
転校生で伊藤さんという女の子が同じクラスに入ってきた。
おとなしい女の子だったのだが、ある写生会の時に、クラス全員で絵を描いていた。
なんてことはない学校に生えている木を描く授業だった。
私は木だからさ、当たり前の様に見たまま！
絵の具で木は茶色に塗るじゃない。
茶色い幹の木なんだから。
担任の先生は生徒が描く絵を時々ブラブラ歩きながら覗き込んだりしてたんだけど、伊藤さんの絵を見るなり、びっくりした様子で「伊藤！！スゴイな！！ちょっとみんなに見せて良いか！」と言って伊藤さんから画板ごと拝借して、クラス全員に聞こえる様に「おーい！みんな見ろ！伊藤さんが描いた絵だぞ！木を見てみろ！茶色だけじゃなくていろんな色を使っている！絵はこういう風に描くんだぞ！」と叫んだ。
見てみると木の幹のベースは茶色なんだけど、所々に白い絵の具や青い絵の具など使って木の幹を描いていた。

びっくりした。
なんで？
でも確かに上手だ。
だけど、俺には今見ている木から青い色とか白い色とかは見えない。
見えない物をどう描けと言うのか！
伊藤さんは照れくさそうにしていた。

俺は真似して俺には見えない青やら白い色も分からないまま木に塗ってみる。
なんか変。
どんどん変なものになっていく。
合ってるのかどうかも分からない。
思い切って伊藤さんに聞いてみた。
「どうして、こんな色で塗るの？そう見えてるの？」

つづく