ところで血圧って何？：2022年12月9日｜立町庵のブログ

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投稿日：2022-12-09 14:46:27.0

ところで血圧って何？: 　血圧とは、心臓から押し出された血液が、血管を内側から押す力のことです。例えば、ホースにたくさんの水を流すとホースには高い水圧がかかり、少ないと低い圧になります。この圧はホース圧ですが、これが血管になると血圧になります。
　その血圧は大抵約120/80mmHg・・・これは動脈圧なのです。実は非常に高く、なんと垂直に1.5ｍも噴き上げる力があります。
　それでは、静脈圧はどの位でしょう？・・・心臓に戻る直前の圧は5mmHg程度と低く、ほとんど圧はありません。ちなみに足裏の静脈圧はというと・・・立っている場合は約80mmHg、腰かけていると約30mmHg、寝ていると5mmHg程度と低くなります。朝起きると、脚の浮腫みがほとんどなくなっているのはこのためなのです。
　次に、血圧測定の仕組みをみてみます。
　マンシェットでしっかり圧迫すると血流はなくなり、動脈の上においた聴診器からは音はしません。その圧迫を徐々に解除すると・・・ちょうど水まきホースの先を狭めると水が勢いよく飛び出すように、その先にある血液にぶつかります。結果、ぶつかった部分は乱流が生じるため、聴診器からは心拍に一致した音が聴こえ始めます（最高血圧）。次にマンシェットの圧迫を徐々に下げて完全に解除すると、血液は通常の流れになり、乱流はなくなるため、音が聴こえなくなります（最低血圧）。家庭用血圧計もこの音を拾って測定しています。
　ところで、血圧は上がったり下がったりしますが、どのように決まるのでしょう？
　再びホースで例えますが・・・たくさんの水を流すとホースには高い水圧がかります。でも少ない量でもホースを足で踏むと、高い圧になりますね。これと同じように、血圧も、心臓が送り出す血液の量（心拍出量）と、血管の通りづらさで決まります（末梢血管抵抗）。
　つまり、血圧＝心拍出量×末梢血管抵抗なのです（心拍出量は1回拍出量×心拍数です）。例えば会議やプレゼンなどで緊張すると、交感神経優位となります。それは心臓および細動脈に作用するため、1回拍出量が増え、心拍数も増え、細動脈も収縮します。結果、血圧が上がります。心臓バクバクしている時は、血圧は上がっているのです。
　反対に、大量出血で心拍出量が減ったり、重度感染症になると末梢血管は拡張するため、血圧が下がります。実は、血圧低下の方が、脳や各臓器に血液が行かなくなるため、危険な状態になります。