脈拍とは：2023年1月17日｜立町庵のブログ｜ホットペッパービューティー

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投稿日：2023-01-17 08:22:46.0

脈拍とは: 　脈拍は、心臓の収縮によって駆出された血液によって生じます。　
　健康な成人の安静時脈拍数は60～100/分。この範囲をはずれて、100/分を超えると頻脈、60/分より少なくなると徐脈といいます。
　脈拍の測定部位として、橈骨動脈や頸動脈が良く知られています。これは動脈が体表を走り、その奥には骨や腱といった固い組織があるので、軽く押すだけで血管を圧迫できるため、測定することができるのです。
　この血管を圧迫するということは、ちょうど水まきホースの先を狭めると水が勢いよく飛び出すように、指で圧迫されて勢いを増した血液は、その先にある血液にぶつかります。結果、ぶつかった部分は乱流が生じるため、心臓の拍動に一致して、脈拍として感じとることができるのです。　
　その脈拍。発熱や貧血などの時に頻脈として現れます。では、なぜ発熱や貧血の時に脈拍は速くなるのでしょうか？
　まず発熱で考えます。体温は0.5℃上がると、脈拍数は10/分程度増えます。39℃で110/分以上、40℃で130/分以上にもなります。安静にしているのにまるで走っている脈拍数です。
　例えば、ウイルスなどが入ってきた場合、各細胞の表面にあるトル様受容体にウイルスは認識され、インターロイキン1βなどを血液の中に出します。免疫の発動開始です。このインターロイキン1βが脳血管内皮細胞まで行くと、その受容体にくっつき、プロスタグランジンE2ができます。そして脳内に入り、その受容体にくっつきます。その受容体から情報を得た脳は、交感神経を興奮させます。その交感神経から指令を受けた筋は収縮し、身体をふるえさせ熱を産生します。また交感神経から指令を受けた褐色脂肪組織は直接熱を作り出します。一方、交感神経は、皮膚血管の平滑筋に指令を出し収縮させ血流を減らし、放熱を抑制させます。さらに厚着をするなどの行動性体温調節反応が加わって，体温が上昇します。こうして発熱がおきますが、さらに交感神経は、心臓にも直接作用して、収縮力と心拍数を上げるので、同時に脈拍も上がるのです。
　また発熱すると、脱水気味となります。脱水は、血液の水分量も減るため、血圧は低下傾向となり、各細胞には酸素が行きづらくなります。血圧が低くなると、頚動脈洞と大動脈弓の圧受容器によって感知され、やはり交感神経を介して収縮力と心拍数を上げます。
　当然、酸素が不足気味になるため、呼吸も速くなりますね。