どうする家康、どうなる江戸時代、日本10：2023年6月11日｜立町庵のブログ

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投稿日：2023-06-11 06:27:42.0

どうする家康、どうなる江戸時代、日本10: どうする家康では、長篠城の危機を救った鳥居強右衛門が描かれました。長篠城は、武田勝頼の軍勢に囲まれ、籠城戦。このままでは、落城が確実です。そこで、鳥居強右衛門が岡崎に向かい、助けを乞うことになります。そこで、家康の長女亀姫に会い、しかも織田信長から助けの約束を取りつけ、急いで城に引きかえす強右衛門。その後は、涙涙です。
　それでは、家康関連書籍の紹介です。今回は以前にも登場した石川英輔による、大江戸えねるぎー事情、講談社文庫です。
　ミクロコスモスという、水と空気、それに砂や小石などをいれたガラスの容器に、小魚と水草とバクテリアを入れた密封して、外部から遮断したものがあります。外から入るのは、ガラス越しに入る光と熱だけ。光と熱のエネルギーによって水草は炭酸同化をし酸素を発生し、魚はその水草を食べて排泄し、その排泄物はバクテリアの栄養になり、バクテリアによって分解され水草の栄養になります。それぞれのバランスが保たれれば魚は繁殖しますが、増えすぎるとエサや酸素が不足するので、弱い個体は死にます。死骸はバクテリアが分解して、全体のバランスは回復します。
　このミクロコスモスは、恐ろしいほどきわどい釣り合いで生命の営みを続けていくのですが、我々が住んでいるこの地球も同じで、非常に繊細なバランスで環境は維持されています。
　最近まで、この地球環境は容量が大きいから、人間ごときが何をしようともびくともしない、というのが常識でした。しかし、最近では、地球は意外と小さく、その環境は繊細で、ひとだび傷つけば容易に回復しないことがわかってきました。つまり、科学技術は便利な生活を提供する一方で、地球規模で異常を起こす元凶になっていることが常識となったのです。
　最近まで日本人は、今行っている行為が、近い将来あるいは遠い未来に及ぼす影響について、行動することができました。たとえば、炭焼きで生活をしている人は、その原料の雑木林が、どれだけ成長するかを知っており、それを超えて伐採することはありません。高く売れるからと言って、無茶苦茶に取り尽くしたりしないのです。これは、魚や動物、山菜などの採取にも同様でありました。
　江戸時代を観察すると、わずかなエネルギー消費で、繊細で華やかな文化が維持されていたのことに驚くとともに、ミクロコスモスにおいて、最高域に達した文化と言えそうです。