どうする家康、どうなる江戸時代、日本24：2023年9月11日｜立町庵のブログ

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投稿日：2023-09-11 21:21:14.0

どうする家康、どうなる江戸時代、日本24: 　どうする家康は、ラグビーワールドカップで休みでしたので、家康関連コーナーのみです。今回は、塩。
　現在は、塩分の摂りすぎで高血圧などを注意する時代となり、また熱中症予防からも塩は注目されています。　
　さて、その塩。世界の塩生産量をみると、岩塩からが3分の2、海水からは3分の1です。日本はというと、海水からの生産が主で、江戸時代まで完全自給自足でしたが、今は85パーセントが輸入です。
　江戸時代の塩田。揚浜塩田と入浜塩田がありました。
　揚浜塩田は、海面より高い地盤に粘土と砂を置き、それに汐水をかけて踏み固め、厚さ10センチメートルの水が浸透しない層をつくります。その上に細砂をまき、汲み上げた汐水を幾回か撒布して天日乾燥し、汐のしみついた砂をかき集めて、それに汐水をかけて濃い汐水をつくり、その汐水を釜屋で煮詰めて塩をとります。
　一方の入浜塩田。遠浅の沖に堤防を築き、満潮を利用して汐水を取り入れ、捲いた砂に付着させます。そして、太陽と風によって水分を蒸発させ、濃い汐水のついた砂をつくり、それを板で捲き起こし、砂に汐を蓄積させます。その砂を集め、沼井という箱に入れ、上から汐水を注ぎ、沼井の底にある細かい穴を通して濃い汐水つくります。この濃厚な汐水を石釜で24時間煮詰めると塩ができます。
　エネルギーで比較してみます。
　入浜塩田の釜は、幅1.8メートル、奥行2.1メートル、深さ0.12メートルの浅い石釜。そこで、24時間火を焚き続け、720
0リットルの汐水を処理して、1200キログラムの塩を得ていました。当時の資料には、薪の量が書いていませんが、水の量から推測すると、薪を1600キログラム使っていたと思われます。つまり食塩1キログラム当たり、400キロカロリー使っていました。
　これに対して、非常に効率の良くなった現代の方法でも、食塩1キログラム当たり、2000キロカロリー必要です。
　やはり、現代は5倍のエネルギーを使って塩を作っているのですね。