どうする家康、どうなる江戸時代、日本27 ：2023年10月8日｜立町庵のブログ

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投稿日：2023-10-08 22:02:41.0

どうする家康、どうなる江戸時代、日本27: 　どうする家康では、小田原城陥落が描かれました。最後まで降伏に応じなかった理由を、家康が今川氏直に問います。すると・・・かつて、妹とその夫である今川氏真が家康夫人瀬名とつくろうとした、戦なき平穏な世にしたいと夢見ていたと・・・そして、領地の民たちを家康に託すのです。氏直役の駿河太郎。演技が非常に良かったです。
　家康関連コーナー、今回は、遊山です。
　江戸は、当時としては、世界最大の都市でしたが、ほとんど手つかずの大自然も残っていました。古地図をみても、市街地は、現在の千代田区と中央区くらい。その外側は手入れの行き届いた農村。さらにその外側は、美しい自然が残る武蔵野広野でした。
　イギリス植物学者ロバート・フォーチュンは、江戸郊外の美しさを褒めたたえ、記録に残しています。・・・川岸に沿って歩くと程なく、家の見当たらない田舎に到達しました。振り返って背後を眺めると、河の向こうに寺院や物見櫓、木の繁った丘など、江戸の町が眼前に広がり、美しい絵画のようであり一大庭園のようでもありました。樹々の生い繁る谷間や丘、木々で縁取られた道、生垣の美しさは、世界のどこの都市も及ばないでしょう・・・。これは、隅田川を渡って向島に行った時の記録です。ちなみに向島は現在の墨田区です。
　現在もその多くが残る花の名所。遊山の目的地として人気でした。桜の名所のひとつ、上野、寛永寺。他にも、王子の飛鳥山、品川の御殿山、向島の隅田川堤などがありました。また、当時発祥の桜の葉を塩漬けして餅を巻いた桜餅。年間で38万個も売れたメガヒットスイーツでした。
　梅に始まり、梨、山吹、すみれ、牡丹、カキツバタ、卯の花、ネム、萩、菊など、至る所に名所がありました。亀戸天満宮の藤や下谷の朝顔、不忍池の蓮、尾久の桜草、染井村のツツジ、サツキなどが特に有名です。中でも亀戸は藤だけではなく、梅は特別で、梅屋敷も多く整備されました。
　エネルギーで比較してみます。江戸時代の遊山は、すべて歩きなので、ゼロキロカロリー。一方の現代。例えばディズニーランドで遊ぶすると、
１人１日1.6リットルの石油を使うことになります。ちなみにここは3万人規模の町の電力を１日で消費しているらしいのです。
石川英輔　大江戸えねるぎー事情　講談社文庫
堀口茉純　江戸はスゴイ　PHP新書