どうする家康、どうなる江戸時代、日本28：2023年10月13日｜立町庵のブログ

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投稿日：2023-10-13 21:37:54.0

どうする家康、どうなる江戸時代、日本28: 　どうする家康の録画をしばらく観れそうもありませんので、今回は家康関連コーナーのみです。今回は前回の続きで、遊山の第2弾です。
　花以外にも江戸には名所が非常に多くありました。
　紅葉の名所は王子や品川東海寺などの丘陵地。上野寛永寺の桜の紅葉も見事だったでしょうね。
　うぐいすの名所としては根岸の里。この辺りはうぐいすが多いだけでなく、その声が特に良いということで、わざわざ聴きに来る人が多
くいました。今この地には、JR鶯谷駅があり、ウグイスの声が駅に流れています。
　虫の鳴き声の名所は道灌山。現在のJR西日暮里西側辺りです。この辺りは、虫の種類がよほど多かったらしく、秋の夕暮れになると、人が集まって聴きほれたようで、それを虫聴きと呼んでいました。
　蛍の名所も多く、現在のJR上野駅近くにある下谷の宗林寺は蛍沢と呼ばれていました。他には、早稲田の面影橋や王子飛鳥山下の石神井川が有名でした。
　月見の名所も多くあります。浅草あたりの隅田川で船を浮かべて・・・高輪や品川の料理屋の2階から月の出を待ちながら・・・多摩川の分倍河原も良い・・・など、書籍などに残っています。
　雪の名所という変わり種もありました。愛宕山は、江戸の東半分を見下ろす景勝地で、雪の日の眺めはまた格別でした。また、隅田川沿いの雪景色も大変良かったようです。
　枯野もユニークな遊山でした。枯野とは、冬枯れの野原。隅田川の岸辺や雑司谷などが人気だったようです。
　今までみてきた名所を、現在の地図でみてみると、大部分が都心部であり、日本橋からだと8キロメートル以内です。つまり、1、2時間も歩けば、蛍の飛び交う清流や桜吹雪が舞う桜並木、枯野などの美しい風景が広がっていたのです。
　こうしてみてみるとわれわれ日本人は、こんな些細なことでも楽しんでしまう、心豊かな民族のようですね。
　現在でも、ハイキングに必要なエネルギーはごくわずかです。例えば、長野駅から白馬までバスで行き、ゴンドラおよびリフトで登って、八方池まで行ったとしても、エネルギー消費は一人当たり2000カロリー以下。石油に換算すると200ミリリットル程度であり、公共交通機関を使うと、驚くほどエネルギー消費は少ないのです。当然、江戸時代はゼロキロカロリーです。
石川英輔　大江戸えねるぎー事情　講談社文庫
堀口茉純　江戸はスゴイ　PHP新書