どうする家康、どうなる江戸時代、日本31：2023年11月13日｜立町庵のブログ

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投稿日：2023-11-13 08:14:47.0

どうする家康、どうなる江戸時代、日本31: 　伝統的な木造住宅は、日本の蒸し暑い気候にとっても、乾燥した冬の寒さにも向いています。
　体に感じる温かさ、寒さは、気温以外にも様々な要因で決まりますが、例えば、建物などからの放射熱などがあります。一例としては、1週間も暖房を切ってあった鉄筋コンクリートの壁は、寒さですっかり冷え切っていて、暖房をつけても、壁が熱を吸収してしまい、すぐには暖まりません。しかも、暖房の暖まった空気は上昇してしまい、冷え切った床からのしんしんと寒さで、脚から体の芯まで冷え切ってしまいます。
　これに対し、畳を敷いた日本家屋では、コンクリート建築のように冷え切ってしまうことはありません。関東地方では、畳の上に座布団でも敷いて、ちょっと厚着をすれば、ストーブだけでもしのげますし、長野のような寒い地方では、加えてこたつがあれば問題なく過ごせます。
　伝統的日本家屋の壁は土壁。土に藁や麻、細かい紙やスサ、砂、水をこねて作られ、自然以外の材料は使いません。まず格子状に縄で竹を編み込んだもので下地を作り、三回塗り重ねます。塗る厚さは、約2mm。そして、寝かせて発酵させることにより、コンクリートのように硬く強い壁に変わります。こうして出来上がった土壁は、非常に高い調湿機能があります。土壁は、湿気が高い時は湿気を吸収してくれ、乾燥してくると湿気を吐き出してくれます。結果、結露が発生しにくくなり、カビなど細菌類の発生も抑えられ、そのことにより消臭効果にも非常に優
れたものになっています。また、防火機能にも非常に優れ、その融点は1,250度。驚きの数値です。結果、日本家屋は、断熱効果も高く、畳とともに、暑さ寒さ対策には非常に有効なのです。冬の日本家屋は寒い、というイメージがありますが、実は非常に暖かいのです。
　今、お借りしている店舗は明治時代後期の建築。内壁は断熱材などなく土壁だけ。エアコンの効きが非常に良く、電気代は10時間以上使用して、１ヵ月2,600円程度。本当にびっくりです。
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