東洋医学のおはなし「五要穴のはなし」：2024年2月9日｜ブルハ(Bruja)のブログ

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投稿日：2024-02-09 18:32:37.0

東洋医学のおはなし「五要穴のはなし」: 　以前のブログにて、「八会穴（はちえいけつ）」という治療に役立つツボについてお話しましたが、今回は「五要穴（ごようけつ）」というものについて触れたいと思います。

少々鍼灸臭が強くマニアックになりますが、どうかお付き合い下さいませ。
治療に役立つツボが、一つの経絡につき５つずつ存在すると思ってください。名前はそれぞれ「原穴（げんけつ）」「ゲキ穴（げきけつ）」「絡穴（らくけつ）」「募穴（ぼけつ）」「兪穴（ゆけつ）」といい、それぞれ場所や特徴があります。

・原穴・・原気（元気）の流れ出る、或いは留まる経穴。
　故に臓腑経絡の状態を伺うのに特に優れている、と考えられます。
　主に手首や足首の周辺に存在します。
　これは人間の進化論の中で手首足首が発達し、
　重要な役目を果たしているのに通ずる…
　とも考えることができますよね。
・ゲキ穴・・「ゲキ」とは閉じる、という意味合いがあり、
　「くぼみ」と同義です。
　つまり骨肉の間の溝のようになっているところに存在し、
　「退ける」という意味合いもあり、急性の症状の診断点や治療点になるとされています
　
・絡穴・・肘・膝より末端に存在。
　対になる他経と連絡しあっている経穴。
　慢性の症状は勿論、臨床では幅広く用いられます。

・兪穴・・背部にあるために背部兪穴と言ったりもします。
　臓腑の気が注ぐとされ、結びつきが強いため、
　頑固で重い臓腑の疾患を治すのに用い易いですね。
・募穴・・お腹にあるため、腹募穴と言ったりもします。
　「募」には集まるという意味合いがあるように
　臓腑の気が集まるところ。
　臓腑の気が注ぐ背部兪穴とセットになることで
　より一層、臓腑の状態を伺い、診断、治療を行うポイントになります。
　
　ちなみに私は、背部をマッサージする時は自然と兪穴を、臓腑の気を上げたい時は原穴を刺激することが多いですね。
　
　今まで紹介したツボも、実は原穴が多いのです。遡って探して見てくださいね。