なぜ鍼治療は効果があるのか？：2025年5月23日｜リンク広島中区(Link)のブログ

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投稿日：2025-05-23 19:38:26.0

なぜ鍼治療は効果があるのか？: こんにちは！Link広島中区整体院・鍼灸院　大塚です。
「鍼を刺すだけで、どうして痛みがやわらぐんですか？」
今日いらしたお客様からのご質問です。
つい熱が入って、つい専門用語多めに話してしまい、ちょっと空回り……。
そこで、ブログでまとめてみました。

鍼灸は古くからある伝統医療ですが、その効果の多くは現代医学的にも説明が可能になってきています。今回は、鍼が効く理由を神経生理学や循環生理、免疫系の視点からわかりやすく解説します。

鍼の刺激がもたらす生体反応とは？
鍼刺激は、単なる“痛点”への刺激ではありません。皮膚や筋肉、結合組織、そして神経系に複合的な作用をもたらします。

1. 内因性オピオイドの分泌
鍼刺激により、脊髄および中枢神経系でエンドルフィンやエンケファリンなどの内因性オピオイドが分泌されます。これらはモルヒネ様作用を持つ鎮痛物質で、痛覚の伝達を抑制することで、痛みの感覚を軽減します。

実際、※PETや※fMRIなどの画像研究では、鍼刺激後に脳内でオピオイド活性が高まることが報告されています。※PETは細胞の活動状態を映し出して、※fMRIとは、脳の活動を調べるための画像検査技術です。

2. 軸索反射と局所の血流改善
鍼を刺すと侵害受容線維（C線維など）が刺激され、結果として軸索反射が起こります。これにより、局所で血管拡張因子（サブスタンスP、CGRPなど）が放出され、毛細血管が拡張。結果として、局所の血流が増加し、組織の酸素供給や代謝が改善されます。

この反応は、特に筋肉のこわばりやトリガーポイントの除去に有効とされています。

3. 脊髄レベルでのゲートコントロール機構
鍼刺激は、脊髄後角における「痛みのゲート」を閉じる働きもあります。これはMelzackとWallのゲートコントロール理論に基づき、非侵害性のAβ線維の刺激（＝鍼の刺激）が、痛みの伝達を抑制するというものです。これにより、急性および慢性の疼痛緩和が起こるとされています。

まとめ　鍼治療はなぜ効くのか？
鍼を打つことで、脳内から痛みを抑える物質が出る
　　　　　　　　　　　血流が良くなり、筋肉のコリがほぐれる
　　　　　　　　　　　自律神経が整い、眠りや内臓の調子が良くなる
　　　　　　　　　　　炎症を抑えたり、免疫の働きが整う

つまり、鍼は体の内側から自然に回復しようとする力を引き出す治療です！