あなたは自分の髪についてどれだけ知ってますか?
髪について知ることは、ダメージを減らす第一歩!
髪をケアする前に、まずは髪の構造や傷む原因を知っておこう。
髪内部の繊維が裂けて、枝毛や折れ毛となった状態。これはすべてキューティクルが破けてしまったことが原因。繊維が毛羽立つと水分蒸発が激しくなり、傷みの進行も急加速。
表面に毛羽立ちがなく、毛先もキレイ。キューティクルに覆われて繊維がきちんと収まっていると、水分も逃げる心配なし! 髪の潤いが保てるというわけ。
髪の拡大図 (×100倍)
髪は大きくわけると、「毛小皮」と「毛皮質」からなっています。「毛小皮」とは、うろこ状に髪の表面を覆う、俗にいう「キューティクル」のこと。熱や摩擦など外側からの刺激から髪を保護しツヤを与えてくれます。「毛皮質」とは髪の主成分で、たんぱく質でできた繊維状のもの。この繊維がたくさん集まって1本の髪ができます。
原因はさまざま。日常のちょっとした不注意で知らず知らずのうちに、髪はダメージを受けている!
おしゃれには欠かせないカラーリングやパーマだけど、ご存知のように、キューティクルへの負担がとても大きいのも事実。弱ったキューティクルは当然はがれやすくなり、ダメージの原因に。とくにカラーリングによる脱色は傷み度合いが大きいので、できればパーマとカラーは一度にしないほうがベター。
先にパーマ、その後カラーと2週間くらいは間隔をあけてあげて。
その後は、必ず念入りなトリートメントを!
夏は強い日差しによる紫外線、冬は冷たくて乾いた空気と、どちらも髪にとっては大きなダメージ。とくに冬は湿度や気温が低く乾燥しているから、強風による摩擦や静電気など、ダメージを加速させる悪条件がたくさん。頭皮も冷えると、血行・皮脂分泌が悪くなり乾燥しがちに。
コートやマフラーを巻くときは必ず髪を外に出してあげよう。
静電気や摩擦はダメージの原因に!
ヘアケアやスタイリングも、正しく行わなければ髪にダメージを与える原因に…。ヘアケア剤やスタイリング剤のつけすぎは、頭皮の毛穴に汚れが詰まったり、キューティクルの損傷の原因にもなるので、適量を守ること。アイロンやドライヤーを使うときは、長時間熱を当てすぎないよう要注意!
ドライヤーは必ず20cmくらい離して。スタイリングは髪が湿った状態のほうが、キマリやすく乾燥も防げるよ。
知らないだけで、睡眠中の寝返りはかなりの運動量。ゆえに、まくらと髪の間で起こる摩擦が、ダメージの原因になるって知っていた? 乾燥には摩擦が天敵! また、髪が濡れている状態はキューティクルがはがれやすく傷みやすいので、髪はきちんと乾かしてから寝よう♪
硬い枕は避ける、髪を濡れた状態のまま寝ないなど、
髪がリラックスできるような環境づくりを心がけよう。
取材・文/成田すず江(ラップ) デザイン/大村祐文(ピークス) 撮影/五味茂雄 イラスト/腹肉ツヤ子