アーユルヴェーダの回復食～病後/風邪/疲労時に～：2022年9月28日｜サント(santo)のブログ

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ビューティー

投稿日：2022-09-28 10:20:46.0

アーユルヴェーダの回復食～病後/風邪/疲労時に～: こんにちは。京都アーユルヴェーダサロンsantoのセラピスト木下です。ブログをご覧いただきありがとうございます。

体が疲れている時や病み上がりの時などに「スタミナつけなきゃ！焼肉だ！」というようなことを聞いたことありませんか？世代によりますが、未だ根強い考え方のように思います。

落ちた体力を回復するために肉が良いという発想自体は間違っていないと思うのですが、摂り方や摂るタイミングを間違えると逆効果です。

体力が落ちている時は消化力も落ちているので、肉のような消化重性のものは消化不良から毒素を発生させますし、消化不良だと体の回復に必要な栄養も吸収できません。

今にも消えそうなチョロチョロの焚き火に太い薪をドーンとくべれば火は消えてしまいます。細い小枝を少しずつ足して徐々に火を大きくしていく必要があります。

消化の火も同じです。慎重に少しずつ、正常火力に戻していく過程がとても大切です。

アーユルヴェーダの浄化療法の中に、「催吐法」「催下法」というのがありますが、これを行った後は消化力が極端に落ちるため、消化力回復のための食事療法が行われます。

【当日】夕：薄めた重湯
【2日目】昼：薄めた重湯、夕：普通の重湯
【3日目】昼：普通の重湯、夕：おかゆと緑豆スープ
【4日目】昼：おかゆと緑豆スープ、夕：肉の出汁スープ
【5日目】昼：肉の出汁スープ

古典書の規定では、こんな感じです。(個々の患者さんの回復具合を見て医者が調整します。)

これで消化力が回復したら、ギー、肉の出汁、牛乳を使ったスープで体を滋養するのが望ましいとされています。

「疲れている」「風邪ひいた」という時に、ここまで厳密に行うのは現実的ではありませんが、基本的な「回復」の考え方や、どんなものが回復を助けるのかを知っていると、不調を長く引きずることなく自力で回復しやすくなると思います。

消化力の落ち具合や空腹感の強さをよく観察して、火力0～2なら重湯orおかゆ、3～5ならおかゆと豆スープ、6～8なら肉(魚)の出汁スープというような目安にしてはいかがでしょうか？

日常的に取り入れやすいレシピとして、鶏ガラやカツオなど動物性の出し汁に牛乳(豆乳)を足して、お好みで豆腐を入れて食べると良い、と先生に教えて頂きました。ご自身やご家族が風邪をひいた時、忙し過ぎてフラフラの時などにぜひ思い出して頂けたら嬉しいです。