妊娠中の高血圧（2）：2024年5月23日｜ミレーヌ(MYLENE)のブログ

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投稿日：2024-05-23 21:17:26.0

妊娠中の高血圧（2）: ■妊娠中の血圧の正常値は？

妊婦の血圧は平均すると、
収縮期血圧(上の血圧)100~112 mmHg、
拡張期血圧(下の血圧)は 60~68mmHg と高くありません
（むしろ妊娠中期には一度血圧が下がる傾向があります）

妊娠中に高血圧になることで、
「妊娠高血圧症候群」などが発生する恐れがあります。

自宅での血圧が
135（上の血圧）/ 85mmHg（下の血圧）を
繰り返し超えるときや、
160/110mmHg を一度でも超える場合は、
妊娠高血圧症候群の可能性があります。
その場合はかかりつけの病院に連絡しましょう。

■妊娠高血圧症候群の定義

妊娠20週以降、分娩後12週まで高血圧がみられる場合、
または、高血圧に蛋白尿を伴う場合、のいずれかで
かつ、これらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によるものではないもの

●血圧（6時間以上の間隔をあけて2回以上測定）
収縮期血圧〇軽症 140～159mmHg ●重症 160mmHg～
拡張期血圧〇軽症 90～109mmHg ●重症 110mmHg～

●蛋白尿（1日分の尿の中に出てくる蛋白の量）
〇24時間尿で300mg/日以上の蛋白尿検出
※妊婦健診での尿蛋白定性試験で(++) 以上は要注意です

妊娠高血圧症候群は自覚症状のほとんどない病気です。

たいていの場合は、
妊婦検診で診断を受けるケースが多いですが、

◯血圧の上昇
◯頭痛・視野の異常（目の前がチカチカする）
◯体重の急激な増加
（週に500g~1kg以上体重が増加する場合）
◯むくみの急激な悪化、重度のむくみ
※下肢だけでなく、上半身、特に手や顔などがぱんぱんになったり、尿の回数が少なくなるのも注意すべきサインです
◯消化器症状
　胃部不快感、胸のつかえ感、上腹部痛など
◯子宮の収縮、下腹部痛
　持続的な腹痛、持続して子宮が硬いなど
◯お腹の上部が痛み吐き気や嘔吐がある

などの症状が現れた場合は注意です！

「妊娠高血圧症候群」は、
お母さんと赤ちゃんの命に関わる重大な病気です。
しかし現在の医学では対症療法はあっても完治させる方法はありません。
もし妊娠高血圧症候群になった場合は、
妊娠の継続ができず、有効な治療方法が
「妊娠を終了させるしかない」という難しい病気です…

お母さんと赤ちゃんのいのちを守り、
より健やかに過ごしていただくためにも
少しでも早く、リスクや病気のことを知っていただき
血圧管理や体重管理を適切に行う事が大切です！