286.「糖質制限食を長期に渡って行う弊害について」：2022年12月6日｜パーソナルジム土浦きんに君のブログ

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投稿日：2022-12-06 01:29:18.0

286.「糖質制限食を長期に渡って行う弊害について」: 結論

大きなリバウンドと耐糖能異常により糖尿病のリスクが高まる。

流行りのダイエットとして糖質制限食を行う方もいるかと思います。
炭水化物とは、糖質＋食物繊維の総称で、糖質制限食とは炭水化物の糖質を制限する食事。
これを行うことで、肝臓や筋肉内のグリコーゲンや水が抜け落ちます。
短期間の場合でしたら、ダイエットとして有効ですが、長期間にわたり糖質制限をすることはオススメできません。

理由として「耐糖能」の低下が挙げられます。
これはブドウ糖を身体が処理する能力の事で、私たちの身体には糖を正常に処理するシステムがあります。それはインスリンなど、血糖値が上がったら正常値まで下げる唯一のホルモンがこの役割を担っています。
糖質制限を行うことで、そのシステムが糖から脂肪に変わります。

それを長期間に渡って行うことは、糖を正常に下げるホルモンの機能が衰えることになります。
そして、糖質制限が終わって大量に糖質を食べるようになると血液中の糖分を処理しきれず、それが体脂肪に回ってしまうことになります。

そして一番問題なのは、糖尿病のリスクが高まる事です。
耐糖能が下がる事により「耐糖能異常」となるのです。
簡単に言いますと糖尿病予備軍の事です。

順天堂大学が2021年2月に発表した研究では、若年やせ形女性(BMI16.0-18.49の98名)は標準体重女性(BMI18.5-23.0の56名)よりも耐糖能異常の割合が7倍高い事が分かっています。(13.3％ vs 1.8%)

そしてこの研究で分かったことは「アメリカの肥満者と同程度の耐糖能異常」という事も分かりました。

つまり「やせ型であっても将来の糖尿病の発症リスクは肥満者と同じぐらい抱えている」という事です。

肥満者のインスリンの効きが悪くなるのは、脂質を貯蔵できる場所がキャパオーバーになるからです。これを「脂肪細胞インスリン抵抗性」と呼びます。
そして、この脂肪細胞から脂質が血中に遊離脂肪酸としてあふれ出ている状態を「リピッドスピルオーバー」と言います。

これらの現象が痩せた若年女性でも生じていることが分かりました。

この研究では、食べない・運動しないは筋肉量の減少につながるので、「筋肉を動かす」「筋肉の量」を増やすことが推奨されています。

やっぱり筋トレは正義と思った話です。
今回も参考になれば幸いです。

土浦きんに君　金子祐希