小店覚ヱ書キ帖 227 薪をもらったぞ：2016年12月4日｜サロン(SALON)のブログ

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投稿日：2016-12-04 11:47:10.0

小店覚ヱ書キ帖 227 薪をもらったぞ: 今年は諸事情で「薪難民」と化して、あやうく火の灯っていない鉄の冷たい暖炉の横で、おなじくホーロー仕上げのアラジンの ~ここら辺はカッコつけたチョイスで~ 石油ストーブでも焚くかな、位に覚悟しておりました。アラジンストーブの価格等を調べていたり、色はカーキが渋いかな、イヤ黒もかっこいいな、とか完全に本末転倒な大迷走をしかけていたのですが、御客様方々の御蔭でナントカ薪の段取りが出来きました。

しかも山を営んでいる(!)御客様の御力で来年のストック分迄、御蔭様で目処が付き始めたのです。感謝感謝です。

後光が射すとは正にこの事。「御客様は神様」の証左でした。

山や林業と云えば、一昨年くらいでしょうか、大変おもしろい話を聞いた事がありまして、京都の超一流数寄屋大工の元で修行された数寄屋棟梁(この方もたいへん御若い上で腕とセンスが半端ない弩級の方でありますが)から聞いた話があります。

曰く「山を扱う人はスケール感や器量が大きい。というのも山をひとつ買うかどうかというのにはとてつもない額が動く(ex億単位とやら)。買った額以上になる場合もあれば、その逆もあったりする。神経をすり減らす如くの判断が必要になる」とのこと。

だから「山を動かす」のは、優れた経験値や勘、つまり本人の器量が必要となってくるそうです。

これはかつて山などが投機対象であったこととも関係しているそうですが、勿論それは現代でも ~かつて程ではないにしろ~ 同じだそうです。

重ねて曰く「だから山師にはロマンがある」だそうです。

ナルホド、と。

自ら木を割り搬送して下さったことを考えても本当にたいへんな御心遣いに心より感謝でございます。

自身でも搬送してもらった薪などを整理整頓することは例年のことなのですが、この「整理」するだけでも「ヘビーな作業」です。その手間たるやでして、それをさらりと心良くして下さる御気持ちや器量に頭がたいへん下がる想いでもあります。

しかも賜りました薪もナント「桜(!)」です。つまり特級の薪ということでもあります。ちなみに御客様の余談ですが桜の木は切り立ては運子のふれいばーがするそうです。

そうなんですね。

やはり信頼に値する数寄屋棟梁がおっしゃっていた通り「山師が備えた器量とロマン」を御客様自身から身近に感じたつい先日でした。