日本最古の理容室！喜多床の歴史：2016年11月14日｜スカイマスターバーバー渋谷(SKY MASTER BARBER)のブログ

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投稿日：2016-11-14 18:18:01.0

日本最古の理容室！喜多床の歴史: こんにちわ！喜多床の舘ヶ澤です。今回は喜多床の歴史をご紹介させて頂きます。

喜多床は、明治四年（1871年）断髪令が施行された年、東京の本郷の帝国大学の敷地内に創業した
日本で一番古い理髪店です。
森鴎外、内田百聞、伊藤博文、新渡戸稲造などの名士がかつてお客様でした。

喜太郎は、明治維新後に加賀藩前田家の軍隊に入り、髪結い方を務めました。そこで、フランスの軍人から、それまでの丁髷とは異なる、西洋理髪の技術を学びました。その後、前田邸の正門前に西洋理髪店を構えました。それが、喜多床です。喜多床の屋号は、前田公の命名によるものです。

創業当時の喜多床は、当時としては珍しい三階建ての洋館で、店内の壁にはガラス製の大鏡がかけられ、従業員は揃いの洋装、使う道具はフランスからの舶来品とあって、「東京の新名所」として名が広まったそうです。
明治十七年に、前田邸が帝国大学になると、喜多床は、学生や教授、文士など知識人が集まるサロンになりました。
文豪夏目漱石も、得意客の一人で、「吾輩は猫である」「三四郎」に、喜多床の名前が登場します。
その漱石先生の思い出を、喜多床二代目景輝が、古い理髪雑誌に語っています。
「先生、良いお天気です」というと、先生は一言、「大きなお世話だ」。頭を刈られながら気持ちよさそうに寝ていたため、終わって起こすのが悪い気がしてそのままにしておいたら、「終わったのか。遅いぞ」と叱られたそうです。

創業当時の喜多床
最盛期には、冗談で、帝大が「喜多床前の大学」と呼ばれるほどだったそうですが、大正11年に区画整理で立ち退きを余儀なくされます。
政財界人の社交場である、丸の内の日本倶楽部ビルに移り、三代目景一がお店を任されるようになります。のちの総理の幣原喜重郎氏や渋沢栄一氏らが顧客だったそうです。

昭和39年に、日本倶楽部ビルの建替えのため、同じ丸の内の三菱電機本社ビルに移転し、四代目一哉が店主となります。
昭和51年に、渋谷の東邦生命本社ビルに出店しました。
平成2年には、五代目千代が四代目と共に、お店を切り盛りするようになります。
平成28年9月リニューアルオープン。

店内には、明治時代の写真、器具、創業当時の鏡などが飾られております。
是非手に取って見てみてください！ご来店お待ちしております。

喜多床　　　　舘ヶ澤