【理系記事】縮毛矯正のケミカル話。その2：2021年10月6日｜カフノリカ(Cuffnorika)のブログ

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投稿日：2021-10-06 13:41:24.0

【理系記事】縮毛矯正のケミカル話。その2: こんにちは！
くせ毛のお悩みに寄り添う美容室
カフノリカの甲斐錬也（カイレンヤ）です＾＾

前回の
【理系記事】縮毛矯正のケミカル話。その1では

アルカリ性の縮毛矯正剤、酸性の縮毛矯正材
双方を毛髪に塗布して反応はさせた時に
どちらが毛髪に対して優しくローダメージなのか？という所を
ケミカルシンキングしていったのですが

アルカリ下では毛髪は膨潤軟化し、内部から外部へ栄養分が流出しやすい
酸性下では毛髪は膨潤軟化しないので、内部から外部への栄養分が流出し難い

よって酸性の縮毛矯正剤に軍配が上がったのですが

では、その薬剤を流して諸々のトリートメントを施して
そこからアイロンワークへと施術は進んでいきます

上記の様にアルカリ下と酸性下での毛髪状態はかなり差があるのですが
実はここからのアイロンワークの方が毛髪のダメージにおいて
より差が出てくると思っています

アルカリ剤は上記の通り、毛髪を膨潤軟化させるのでその分アイロンワークで
かたちを形成するのが容易になります
その関係で、ほぼ完全に乾かしてからアイロン操作してする事が多いのですが

問題は酸性下での施術
上記の通り膨潤軟化しません
なので非常にアイロン操作で形成し難くなります

ではそれに対して、どう対処するのか？

酸性の縮毛矯正剤を流し終わった後に
各種トリートメント類の化学反応で
毛髪に水分と油分を保持させる様な処置をしていきます

そしてその水分と油分をしっかり蓄えた毛髪(ドライヤーで表面的な水分は飛ばした状態)に
アイロン操作をしていき、水分と油分を一気に抜きながら形成していきます

毛髪内部では、この水分と油分を高温のアイロンで抜く際に
縮毛矯正剤の還元剤というものが熱により瞬間的に激しく作用します
そのパワーで毛髪内部の結合を並べ替え、くせを伸ばしていくのですが

この瞬間的な激しい反応の塩梅がとても難しいのです
熱と保湿が高ければ高いほどに、くせを伸ばす力が強くなるのですが
その分毛髪への負担も大きくなります

少し加減を間違うだけで、この物理的パワーがいき過ぎて
毛髪をチリチリに破壊してしまいます

というわけで、アイロン操作においては
酸性の縮毛矯正剤の方がダメージというより
リスクの方が高まると考えられます

という訳で今日はこの辺で！

次回へ続く、、、

甲斐錬也