ＲＹＯ－神の腕を持つ男ー：2023年2月9日｜アルコバレーノ(Arcobaleno)のブログ

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投稿日：2023-02-09 17:17:39.0

ＲＹＯ－神の腕を持つ男ー: ーこれは、俺が美容師になるまでの物語ー

声の主は、隣のクラスの1軍だった。
1軍と表記はしたが、実際には隣のクラスのことなので
俺には推し量ることしか出来ないのだが。

隣のクラスには、俺ごときなど足元にも及ばない
伝説の悪ガキがいた。

他人の何十倍も濃厚な人生を送ってきた俺だが
40になった今でも、
彼を超える逸材の存在は知らない。

それほどまでの、圧倒的カリスマ性。凶暴さ。愛嬌。
そして、攻撃力。
彼こそ、リアルジャイアン！と言わしめるような、そんな男が存在した。

当時の記憶が曖昧な俺でさえハッキリと覚えている。
朝のホームルームから、放課後のホームルームまで
隣の教室からは、隣のクラスの担任の女性教師の怒号が鳴り止むことはなかった。

今でこそ、その後の経緯があるので
彼のことも人並みには愛しているが、、

当時の俺には、越えなくてはならない最強のラスボスだった。

いつかは越えなくてならない。
ぶつかることもあるのだろう。
その程度に構えていた男が、俺を探していた。

想像できるだろうか？
雑魚モンスターでレベルを稼いで、やっと中ボスを討伐に向かおうとしている所に
突然、ボスモンスターが攻めてきたのだ！！

それも、ただのボスモンスターなんかじゃあない。
ボスを倒したあとに、やっと現われるような　裏ボスというレベルのモンスターだ！
それでも、俺はやるしかなかった。
ここで逃げたら、俺の１軍は終わる。
ここで負けても俺の１軍は終わるのだ。

何章か前で説明したが、
ここで逃げた者が標的になるのだ！
ここで負けた者がイジメのターゲットになるのだ！

オマエ達がイジメられているのは、この時。この瞬間。
絶対に間違えてはいけない選択を間違えてしまったからなのだ。

何の用事なのかは分からない。
ただ、話がしたかっただけなのかもしれない。
それでも、俺は万が一喧嘩になったときの準備を始めた。

俺は、元々小柄だった。
倍。とは言わないが、相手は俺よりも一回りも二回りもデカイ。
うろ覚えだが、3～4人はいた。

俺は絶対に負けられないのだ。
1軍でいることに執着など無い
その後の標的になることを恐れた訳でもない
俺が落ちたら、俺の友人としてクラスから一目置かれていたキノコの立場はどうなる？

俺は、悪魔に魂を売ったのだ！
全てはキノコを守る為に。。。