クー(kuu)のブログ
ビューティー
投稿日：2025/10/1
- 【ヘアカラーによる頭皮トラブルについて(2)】
- 【前回のつづき】
ここでよく混合されがちな
「アレルギー」と「かぶれ」の違いについて少し深掘りしてみたいと思います。
【概要】
ヘアカラー後に生じる皮膚トラブルは、
大きく「アレルギー性接触皮膚炎」と「刺激性接触皮膚炎」に分けられます。
日常会話で用いられる「かぶれ」は両者を含む総称であり、原因や対処が異なります。
アレルギーは免疫が関与する反応で、少量でも再現的に起こりやすく、
感作が成立すると生涯持続しやすい特性があります。
刺激性は皮膚のバリアが強い化学刺激等で壊れた結果生じ、
量や濃度、接触時間に依存しやすい特性があります。
【定義の違い】
・アレルギー（アレルギー性接触皮膚炎）：
特定成分に対して体が「感作」され、再び触れることで免疫反応が起こる状態です。
主に遅延型(4型）過敏反応で、症状は通常24～72時間後に強く出ます。
まれに蕁麻疹や呼吸器症状などの即時型（1型）を伴うこともあります。
・かぶれ（刺激性接触皮膚炎）：
免疫の「記憶」を必要とせず、強アルカリ・酸化剤・界面活性剤などの
物理化学的刺激が一定の閾値を超えたときに生じます。
初回接触でも起こり、曝露量や濃度、接触時間と相関しやすい特徴があります。
【発症メカニズム】
・アレルギーは、初回または繰り返しの曝露で皮膚内に特異的T細胞が形成され（感作）、
再曝露時に炎症性サイトカインが放出されて紅斑・浮腫・小水疱・強い痒みが出ます。
少量曝露でも再現的に反応し、回を重ねるほど悪化しやすい傾向があります。
・刺激性は、薬剤による角層脂質の溶出、タンパク変性、pHシフト、酸化ストレスなどで
バリアが破綻し、速やかな灼熱感・ヒリつき・紅斑として現れます。
皮膚が回復すれば改善しやすく、反応の強さは量・濃度・時間に左右されます。
【つづく】
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