【睡眠不足と頭痛の関係】“寝不足＝頭が痛い”：2025年5月20日｜シーキュア三宮元町(C-cure)のブログ

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投稿日：2025-05-20 07:20:39.0

【睡眠不足と頭痛の関係】“寝不足＝頭が痛い”: 【睡眠不足と頭痛の関係】

“寝不足＝頭が痛い”の科学的な理由
「寝不足の翌日は、決まって頭が重くなる」
こうした訴えは珍しくありません。

一見シンプルな「疲れ」のようにも思えますが、
実は睡眠と頭痛の関係には明確な生理学的な根拠があります。

睡眠と脳の代謝回復
睡眠中、特にノンレム睡眠時には、脳の老廃物を排出するグリンパティックシステムが活発に働きます。

この機能によって、アデノシンや乳酸など、
覚醒中に蓄積する代謝産物が除去され、
脳が“リセット”されるのです。

しかし睡眠不足が続くとこの排出がうまくいかず、
神経細胞に炎症が起こりやすくなります。

この状態が続くと、三叉神経系の感作が進み、
片頭痛や緊張型頭痛のリスクが高まります。

自律神経の乱れによる影響
睡眠不足は、自律神経にも影響を与えます。

とくに交感神経の過剰優位が続くと、
血管の収縮や筋緊張が慢性化し、
首肩の筋膜性トラブルや緊張型頭痛の持続要因にもなりえます。

また、夜間のメラトニン分泌が低下すると、
セロトニンの分泌リズムも崩れるため、
気分の不安定さや痛みの閾値低下にもつながります。

頭痛と睡眠障害は“両方向性”

実は、頭痛が原因で睡眠の質が下がるケースもあります。

慢性頭痛患者の中には、睡眠時無呼吸症候群や不眠症を合併しているケースも多く、
このような場合は頭痛治療と並行して、
睡眠の質そのものを評価・改善していく必要があります。

臨床での対応ポイント
当院では、慢性頭痛の評価において睡眠状態のヒアリングを重視しています。
・入眠までの時間
・夜間の中途覚醒の有無
・睡眠時間のばらつき
・起床時の頭重感の有無
これらを踏まえて、必要があれば生活習慣や照明、就寝前のスマホ使用についての指導も行います。

また、鍼灸治療によって副交感神経を優位にすることで、自然な入眠を促し、深い睡眠を誘導するケースも多く見られます。

睡眠こそ、頭痛改善の「土台」
慢性頭痛に対するアプローチは、
局所的な施術や薬物療法だけでなく、
生活の根幹である“睡眠”の質を高めることが、
再発予防の鍵になります。

頭痛が慢性化している患者には、ぜひ「睡眠の質と量」を見直す視点を持つことが大切です。